★リュット・レゾネ
★「ドメーヌ・クリストフ・ブリチェック」はモレ・サン・ドニで古典的な手法でスローなワイン造りをしています。

★クリストフ氏が引き継いでから、さらに品質が向上し、評価も高くなっています。

樹齢４０年。所有面積１ha。新樽比率は５０％。ラベルにはリューディー名である“クロ・ソロン”が2010年から記されています。クロ・ソロン内に３ヶ所あり、計１ha所有。２０１３年は１４樽生産されました。

凝縮感のある味わいは今年も健在です。甘味を含んだ柔らかな余韻が心地よく続きます。モレの持つパワフルさと新樽の持つヴァニラ、ショコラなどの香りがとても良くマッチしています。
２０１３年はマロラクティック発酵が１年経ってから始まった樽もあるほど、ゆっくりとしたものだったそうです。

今後の樽熟によりさらにエレガントなヴァニラやトースティなニュアンスが加わるので、奥行きとスケール感がまた備わるようです。シャンボールと違い、濃厚さと力強さがあるのは、テロワールの個性もありますが、新樽を５０％も使っている効果でもあります。

モレは元々ジュヴレとシャンボールだった比較的新しく区分けされたアペラシオンですが、ジュヴレの力強さ、シャンボールの優雅さをともに兼ね備えた恵まれたテロワールにあります。このワインは底を拠点とするドメーヌならではの見事な複雑味を表現しています。

2013 年はブルゴーニュの全体的に降雨量の多い年で、それに加え、春になっても冷気が留まった為、発育が通常より２〜３週間遅れるという年でした。開花期まで寒 さや雨が続いたため、受粉が正常に行われず、花ぶるいが多く発生しました。これはブルゴーニュだけではなく、南仏やその他の地域でも多く見られた現象で す。ブリチェックでもシャンボールは例年に比べマイナス３０％、ジュヴレやモレサンドニではマイナス４０％と大幅に収量が減ってしまいました。7月23日 にはポマールやヴォルネイなどの広い範囲で雹害がありましたが、ブリチェックの畑ではそれは免れたようです。2013年の収穫は10月1日から、総勢30 人で2日間かけて行われました。これはクロ・デ・ランブレーでも同じだったようです。

クリストフ・ブリチェック曰く、2013年産は長熟型のヴィンテージだと評しています。仕込んでから最初の１年ぐらいはとても固く、タンニンの力強さが目 立った年でしたが。澱引きをしてから柔らかくゴージャスさとエレガントな印象がどんどんと樽の中で現れてきたといいます。2003年以降で一番固かったと 振り返るほど、とてもパワフルな年で、純度が高く、凝縮感があり、筋肉質な年であると評しています。

【品種】ﾋﾟﾉ・ﾉﾜｰﾙ100%
【原産地】ﾓﾚ・ｻﾝ・ﾄﾞﾆ
【原産地呼称】A.O.C.ﾓﾚ・ｻﾝ・ﾄﾞﾆ
【ﾀｲﾌﾟ】赤･ﾌﾙ･750ml

＊リュット・レゾネ

 

◎モレ・サン・ドニ　クロ・ソロン　2013について
中域〜高域が良く伸びる、とても良い香り。ミネラルをとても感じ、香りにはツヤと気品がたっぷり。これは明らかに他の銘柄と異なるものだ。っ口に含むとやはり豊かな果実味にキリッとした酸がとてもいい。この液体ニュアンスは、スタイルは異なるが明らかに１２年並み。もしくは上回っている。そして味も複雑で粒立ち感があり、とても美味しい。かなりの品質の村名ワイン。価格が控えめなのが嬉しいのだ。（リアルワインガイド15年4月試飲）

◎ドメーヌ・クリストフ・ブリチェックについて
ブルゴー ニュ価格高騰の昨今、ここは価格が穏当で品質も良い。また、エレガント化している生産者が多い中、あくまでも自分の造りたいスタイルを貫いてい る。それは少し強めで濃いめの液体であり、それでいてうっとーしさの全くないものだ。強めといっても険しいタンニンなどさらさらない、あくまでも滑らかで あり、エキスがギュッと詰まったワインなのだ。
前回初掲載した12年は滑らかさと柔らかさが印象的だったが、この13年はそれに力が加わったスタイルで、これが恐らく本流と思う。食わず嫌いのそこの貴方、ダマされたと思って一度手にして欲しい。きっと納得するから。
ブリチェック曰く、「力強いワインが出来た。08年に似ているが、より豊かでフィネスと複雑性がある。ブドウは収量が少なかったのでポテンシャルの高いも のが採れ。そのため長期に渡る構造と（いい意味での）酸化傾向となる醸造が出来ると考えてそれを実践した」（リアルワインガイド徳丸真人氏評）

 

【ドメーヌ・クリストフ・ブリチェック】　Domaine Christophe BRYCZEK

ポーラン ド生まれの彫刻家でもあったジョルジュ・ブリチェック氏は1938年、戦禍を逃れるように単身フランスに渡り、ブルゴーニュでワイン生産者としての修行を 始め、ドメーヌは1953年に創設されました。ブリチェック家は、バチカンの洗礼を受けており、彼のワインカーヴの中は教会のように見事な装飾が施されて います。その強烈な信仰心で同じポーランド出身だった前ローマ法王ヨハネ・パウロ２世の法王就任に感激し、所有するモレ・サン・ドニの最高のキュ ヴェに｢キュヴェ・デュ・パプ・ジャン・ポール2世｣と名付けています。これはバチカンの許可も受けています。栽培は有機肥料を使用し、除草剤は使用しま せん。厳密で細やかな剪定と芽掻き作業によって収量を制限しています。（ブドウ樹一株あたり、収量は6?8房）収穫は手作業で行い、果実を傷めないよう小 箱を使用。古樹のブドウをふんだんに使い、古典的な醸造法で造られるワインは清澄のみを行い、濾過はしません。凝縮感のある味わいと芳醇で強烈な香りを持 つワインは十数年の熟成が十分に可能です。2003年より先代・エドワード氏から息子のクリストフ氏へと代替わりしています。